器を楽しむ宿(愛媛県・砥部焼)

器を楽しむ宿

日本全国には器の産地があちこちにあります。陶器市をきっかけに産地巡りをするのも楽しいですが、器にこだわった宿に宿泊するのも旅行ならではの楽しみです。今回は愛媛県伊予郡砥部町にある「ていれぎ館」を紹介します。

砥部焼にふれあえる宿「ていれぎ館」

館内には「とべりて」の7人の作家の作品の展示販売も

南道後温泉にあるホテル「ていれぎ館」には砥部焼の女性作家集団「とべりて」がプロデュースした9つの個性豊かな客室が用意されています。「とべりて」とは窯元の妻や元教師など、経歴も作風もさまざまな7人の女性たちが2013年に結成した作家のグループです。「とべりて」=「砥部焼の作り手」という意味を持ちます。結成してすぐの活動はJR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」とのコラボレーション。食事ができる列車のため車内で使われる食器の作成を手がけた。その後、地元企業といくつかのコラボレーションを行い、「ていれぎ館」の客室リノベーションに携わることになったのです。

「とべりて」がプロデュースした部屋は全9室。それぞれ違うデザインで、女性らしくやわらかいセンスを感じる空間を楽しめます。7人がそれぞれ一部屋ずつ担当し、それぞれの個性が光る部屋を作りました。残りの2部屋はメンバー全員によるプロデュースです。部屋のテーマはmori(森)、nijiiro(虹色)、zen(禅)など様々。浴槽のタイルや手水鉢もそれぞれ世界に一つだけのデザインです。

各部屋のデザイン

それぞれの部屋のデザイン担当と、コメントを紹介します。(合同制作部屋は除く)

301 blue moment

担当:松田知美さん

【コメント】
「夕方から夜へと空の色が変わるとき、静かにゆっくりと過ごす自分だけの時間」というコンセプトでコーディネートさせて頂きました。忙しい毎日をすこし忘れて、好きな本を読んだり、ゆっくりと家族と話したり、ちょっと贅沢な時間を過ごして頂けると嬉しいです。

302 mori

担当:中川久留美さん

【コメント】
「森の動物たちと咲き誇った花*花に囲まれてのんびりとくつろいで貰いたい」というコンセプトでコーディネートさせて頂きました。部屋にかくれんぼしている動物たちもいますので探してみて下さい。

303 herbgarden

担当:佐賀しげみ

【コメント】
ハーブの花々に囲まれて、のんびりとバスタイムをお楽しみください。そしてほのかに香るラベンダーの香りに包まれて、日常を忘れてゆったりとした時間をお過ごしいただければと思います

304 luce

担当:郷田裕佳子

【コメント】
アンティークでシャビーシックな部屋を思い描いてコーディネートしました。ベッド周りは布と明かりで気持ちも浮き立つイメージです。非日常で特別な時間を過ごしてもらえたら幸いです。

307 nijiiro

担当:大西三千枝

【コメント】
「光に包まれ、いきいきと咲く草花。キラキラと輝き落ちてくる雫。優しくやわらかな色調で豊かに色を重ねる自然の風景」というコンセプトでコーディネートさせていただきました。青空にかかる虹を見つけた時、心が躍り幸せな気分に包まれます。みなさまにもたくさんの幸運が訪れますように。

308 sumiiro no hana

担当:白石久美

【コメント】
「光や色彩が溢れた世界から、ゆっくりとときが流れるような静寂の世界へ。心も身体も寛ぐひと時をここで過ごしてもらいたい」というコンセプトでコーディネートさせていただきました。墨色を基調とした和モダンな部屋で照明を少しだけ落として今日の疲れを癒してください。おやすみなさい。

309 mozaiku

担当:山田ひろみ

【コメント】
陶器の小片が組み合わされるモザイクの表現が、私の想像を広げてくれました。明るく、楽しい色と形は元気の源です。触ると感じる、なんとも言えない凸凹感から何かを感じてもらえたらうれしいです。

概要

【ていれぎ館】
住所:〒 791-2113 愛媛県伊予郡砥部町拾町92-2
電話番号:089-957-8585
URL:https://teiregikan.jp/

画像提供:ていれぎ館

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